親子クラスと親子の集い始まりました。

 

 

 2011年度の親子クラス(毎週木曜日定例)と親子の集い(月1回土曜日定例)が始まりました。ともに5月の第3週から開始となりました。

 どちらも7-8家族の登録があり、ほっこりとした時間を過ごすことができています。どちらのあつまりにも、前年度から引き続きご参加のご家族が多いので、親子クラスでは、親子が大変仲睦まじく、前任者の担任やスタッフに心より感謝しています。子どもたちの格段の成長を喜び合いながら絆を深めた仲間となった保護者と、今年からプロジェクト制を廃止して全体で責任を持ちサポートする事務局との輪の中に、新しい先生をお迎えすることができ、スムーズに新クラスに移行できました。新担任への移行がなるべく子どもに負担がないようにと祈るように準備を進めてきましたが、保護者と子どもさんたちが笑顔で通って来られる様子に手を合わせました。

 新しく来ていただいた裕子先生は、全てを温かく包容してみんなをリードしてくださり、日々の新しい局面に謙虚に対応してくださることに感謝しています。親子の集いには、親子クラスに来ている方がほぼ登録をされて、ますます親子クラスと親子の集いは連携がはかられています。

 

 親子の集いでは、小学生になったおねえちゃんやおにいちゃん、お父さんとご一緒に来ていただくということもできます。やはり、頼りがいのある上原先生に何でもお伺いして進めていけることに感謝するばかりです。

 

 今年は、保護者への通信をこの二つのクラスと集い合同で出そうということになっていまして、保護者の方と保育教員や事務局スタッフをさらにつないでいきたいと思います。医療相談や医療についてのお話会など、今年からは事務局にいる医師である石黒さんに保護者の方々がさらにいろいろな助言をもらえるように設定をしています。会計の雑賀さんからも直接メッセージのやり取りができるように携帯アドレスを登録をしてもらいました。経済的なことは大変重要です。いつでもすぐに保護者にも連絡が取れ、保護者も疑問を解決できる近い距離で協力しあえるのがベストです。そして、事務局にはオイリュトミー療法士の岩橋裕子さんもいますので、ぜひバランスを整えるためにお子様にオイリュトミー療法を受けていただきたいと思います。オイリュトミー療法は0歳から心身の全てに働きかけ治癒をもたらす最も素晴らしい療法です。

 

 そして、このクラスの参加者が増えるようにと保護者の方がミクシーに投稿してくださった広告をふと目にとめて、福島から避難されて来られたご家族の参加をお迎えしています。「ふと」目に留めていただけたという心の動きに、人知を超えたお力が働いてくださったのだと思え、このご縁を深く感謝しています。出ることも残ることも大変な状況を迎えている福島から関西へ、子どもを守るためにやってきてくださったそのお気持ちを少しでも支えることができるように、微力ながらやっていきたいとおもっています。

 地震直後の原発事故の一報を聞いてから、福島の放射能のこと、福島にいる小さな子どもさんや妊婦さんのことがずっと頭から離れずにいたそのときに、一本のメールがやってきたとき、このご家族との強いご縁を感じざるを得ませんでした。するとここに残って通ってくれる子どもたちのひとりひとりの顔が次々と思い浮かばれ、ご縁というものに深くつながって、この親子のみなさんがこの空間へやってきてくださっているということを今更ながらに痛感してしみじみとした思いがわいてきます。

 そうしていますと、シュタイナーが教員に残した言葉がなお強く自分の中に響いてきます。

 

 自分自身をファンタジーの能力で貫けー

 真実への勇気を持てー

 心のなかの責任への感情を研ぎ澄ませー

           入間カイさん訳「これからのシュタイナー幼児教育」

 

  「一般人間学」の末尾に添えられたシュタイナーが教員に向けた言葉です。ニュージーランドの教員養成で一日の終わりによく唱えていて耳になじみができました。また、実習校でも朝の教員の小さな集まりのときに唱えていた詩です。ほんの数秒で終わる言葉ですが、この7年ほど、ときどきに唱えてきました。今は療育セッションや親子クラスの準備の前に、空間を清めるセイジを炊き唱えますし、朝に、夕べに、子どものことを考えているときにも唱えます。

 しかし、この東日本大震災が起こって、子どもたちのことを考えていると

 この言葉がすごく深く自分の心の奥に響いてくるのです。

 そして、そのたびに、この言葉の響きが私に小さな問いを発します。

 

  今、あなたはあなたのファンタジーに貫かれて教育の準備をしているの?

  今、あたなは真実に向き合っているの?

  今、あなた自身の責任への感情が本当にちゃんと働いているの?

 

  そうすると、自分のやっていることがあやしくなります。

 でも、「まあいいや、これで」とすませてしまいがちな

 自分を少し押しとどめることができることに気づきます。

 そのおかげで少しずつ前に進んでいくことができるのかもしれないと

 改めてこの言葉の持つ力の深さに感謝が起こるのです。

 

  怠慢な自分を、ほんの少しでも新しくしてくれようとする言葉なのだと

  感謝しています。(ニュースレターから)